日本語文章によるとても長いタイトルが、はみ出したり、切れたりしないかをテストします。

ちょんきりのちょんさんのほんとうの名なをだれも知しりませんでした。

何なんでも亡なくなったこの子のおかあさんが、この子の運うんがいいように何なにかいい名前なまえをつけようと、三日みっか三晩みばん考かんがえぬいて、病気びょうきになって、いよいよ目をつぶるというときに、かすかな声こえで、

「ああ、やっと考かんがえつきました。この子の名なはちょん。」

 といいかけたなり、もう口が利きけなくなってしまったのです。

そこでみんなはしかたがないので、「ちょん」きりで、名前なまえが切きれて無なくなってしまったというので、「ちょんきりのちょんさん」とあだ名なを呼よぶようになりました。

そのあだ名ながほんとうの名前なまえになって、いつまでたっても、その子はちょんきりのちょんさんでした。

しばらくたって、ちょんきりのちょんさんのおとうさんが、二度どめのおかあさんをもらいました。

間まもなくこのおかあさんにも子供こどもが生うまれて、ちょんきりのちょんさんにも弟おとうとが出来できました。

するとある人がおかあさんに、子供こどもに短みじかい名前なまえをつけると、その子の命いのちは短みじかいし、長ながい名前なまえをつけるほど、その子の寿命じゅみょうは長ながいものだといって聞きかせました。

そこでおかあさんは、かわいい子に、せいぜい長ながい名前なまえをつけてやりたいと考かんがえて、とうとうつけもつけたり、

「ちょうにん、ちょうにん、ちょうじゅうろう、まんまる入道にゅうどう、ひら入道にゅうどう、せいたか入道にゅうどう、へいがのこ、いっちょうぎりの、ちょうぎりの、ちょうのちょうのちょうぎりの、あの山の、この山の、そのまた向むこうのあの山越こえて、この山越こえて、桜さくらは咲さいたか、まだ咲さかぬ、花はなより団子だんごでお茶ちゃ上あがれ、お茶ちゃがすんだら三遍べん回まわって煙草たばこに庄助しょうすけ。」

 という、すてきもない長ながい名前なまえをつけました。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/18388_11943.html

memo:

atode